危険がいっぱい

2024.06.20

 そろそろ梅雨入りの予感です。昨年同様に今年も暑い夏が襲来しそうですが、ラニーニャ傾向ということで、多少はその暑さも緩和されるのでしょうか。エルニーニョ、ラニーニャは、交互にやって来ると言われていますが、少しでも暑さが緩和してくれればと願うばかりです。そんな季節感の中、日常の周囲を見渡すと、そこには結構危険な因子が存在しています。先ず一つ目は、電動高速ママチャリ軍団です。あの車輪は小さいが、前と後ろに子供たちを乗せるシートがついたヤツです。しかも電動だからぶっ飛ぶのであります。そのような自転車に子供たちを乗せて、電動の力を得て、一旦停止の標識を無視しまくり、ハヤテのごとく疾走するママたちの活力は、何のためなのでしょうか。子供たちの送迎、毎日のように存在する家事、そして、刻一刻と上下する小遣い稼ぎのデイトレードのためとかでしょうか。知らんけど。何しろ、常に疾走しているのです。時間を有効に使わなければならない世代なのは理解できますが、なにしろ危険なのであります。交差点を徐行せずに侵入して、自動車とぶつかりそうになったり、交差点を急に曲がってきて、危うく歩行者を跳ね飛ばしそうになったりと、遭遇する私たちが冷や冷やするのです。若さゆえの研ぎ澄まされた反射神経の賜物なのか、たまたまの運の良さなのか、まだ、目の前で衝突したところは見たことはないのですが、決して起こってはならない事故なのです。近年、自転車事故の危険度は増すばかりで、ようやく警察も自転車での安全走行を強化してきました。交通安全上、自転車も車両ということでヘルメットの着用や、交通ルールの遵守を広報しています。なにしろ、その強行突破自転車には、子供たちも乗っており、その命を預かっているのですから。万一、自分の命や子供の命も亡くすことになっても、後悔以外の何物も残らないのです。何より人生が終わってしまうのですから。そんな残酷な結果にしないためにも自転車走行のモラルやルールを深く学ぶべきなのであります。いつも思うのですが、運転免許を取る時には、みっちりと交通法規の勉強や安全運転の指導を受けるのに、自転車に乗るための交通法規や安全運転の指導は、そもそも受ける機会がないのではないでしょうか。少なくとも我々の年代は、学校でみっちりとそれらのことを学んだ記憶はありません。せいぜい信号を守ろうとか、横断歩道は、左右よく見て手を挙げてわたりましょう、とかぐらいでした。最近は、自動車自体の衝突防止機能は、徐々に進化しています。しかし、自転車自体に衝突防止機能は全くありません。それどころか、走行性能は、電動も含めて相応に速くなっています。結局、衝突したときの危険度はどんどん増して行っているのです。これでは、自動車を運転していても、歩行者としてもその自転車に対する安全は担保できないのです。だからこの件は、自転車走行時の危険認識を更に啓蒙して、より安全に走行するように注意喚起をするしかなさそうです。もう一つ、歩きスマホと、イヤホンやヘッドホンで歩行している人たちです。この二つを同時にしている歩行者ほど危険なものはありません。先日、一方通行の道路を車で走行していた時に、若者が突然、道路中央に斜行してきたのです。とっさにブレーキを踏んで事なきを得ましたが、あわや衝突寸前でした。まさに、この時の若者は、イヤホンをしていて、スマホを注視しながら自分の車に全く気付いていなかったのです。細い道で低速走行していたからブレーキも間に合いましたが、スピードが出ていたらと思うとゾッとしました。このように、生活面では、新たな便利さや高度な機能が、どんどん世の中に出てきていますが、その便利さの代償として様々な危険が潜んでいます。駅構内でスマホに見入っていて、電車と接触したというニュースも流れていました。ワイヤレスイヤホンを線路に落として、それを取ろうとして電車に轢かれたということもあったようです。このような時代だからこそ、今一度、日常生活の中のリスクを洗い出して、その対応を各自で考えていかなければならないと思うのです。自然災害という脅威、人体に影響を及ぼす病原体、そして、何より人が人に及ぼす危害など、私たちの周辺には危険がいっぱいなのです。心地よい幸せの数より危険な出来事のほうが多いかもしれません。だから、これからもその危険だらけの人生を、ヒラリヒラリと無事にかわしていくことが、肝要なのであります。