月別: 2023年10月

ニ・セ・モ・ノ 御用だ!

2023.10.20

 どうやらネットショッピングで詐欺行為が横行しているようです。これまでネットでの買い物に躊躇する人たちは、それなりに多くいたように思いますが、最近になってネットでの買い物をするようになった、いわゆるネットビギナーが被害に遇われているようなのです。ネットショッピングでの詐欺行為は、元来日常的に発生しているのは間違いないのですが、ネットでの買い物がオーソライズされるにつれて、更にその被害額は増加の一途をたどっています。例えば、ブランド物の化粧品や衣料品、日用品などの偽物を販売するもの、人気アーティストのコンサートチケットの偽物、産地を偽装した食品の販売など、その被害は多岐にわたります。そもそもなぜネットショッピングが隆盛を極めているのでしょうか。それは、アマゾンの販売手法を見ると一目瞭然ですが、あらゆる商品の品ぞろえがあり、欠品がほぼなく、低価格で提供されているからです。今までも通信販売としてカタログなどによって購入を促し、FAXや電話で注文して、その支払いは、振替用紙で後払いというのが一般的でした。現在もテレビショッピングなどは、この支払方法が現役で運用されています。ここには詐欺商品が入る余地はあまりありません。なぜなら商品が届いてからの後払いだからです。売る側も後からでも払ってもらえるという自信が無ければこの手法は取らないはずです。詐欺商品だと分かればしかるべき機関に届け出て、支払いをしなければ済むわけです。最も、届いてから商品を見てがっかりするのはたまにあるでしょうけど、詐欺とまではいかず、ほぼ自己責任の領域どまりになるよう、うまくセッティングされているのです。しかしながら現在は、クレジットカードやデビットカード等で購入即決済が主流なのです。ペイペイ払いもあります。詐欺師たちは先払いという、ここに目を付けて販売するのです。余談ですが、この支払方法の多様化が昨今著しいのです。クレジットカードの種類は星の数ほどあり、また、何とかペイも駅の数ほど多く存在しています。その背景には、ポイント制度があります。使うたびにポイントを付与して、貯まると現金同様に使えるという、麻薬性のあるシステムなのであります。クレジットカードとポイントカードの一人当たりの所有枚数、一度調べてみたいものです。でも、これは、昔は口頭によって、店頭での値引きという手法で還元されていたのです。「にいちゃん、ちょっとまけてえなあ」「しょうがおまへんなあ、これでどうでっか」的なやり取りで、その場で値引きが完了していたのですが、現代では、ポイントを貯める、という手法で引っ張り、知らぬ間にリピートを常態化させているわけです。日本人の気質にぴったりな、要するに得した気分に持って行くという手法なのであります。実のところは、毎回の値引きを貯めて、あとで還元するということなのです。もちろん、このポイント分は予め商品価格に乗せてあります。話は戻りますが、ネット販売の詐欺事案は、これからも減ることは絶対にありません。なぜならネットでの詐欺販売は、益々巧妙化して、次から次へと手を変え品を変えてネット上に現れます。ネットの世界というのは、誰でもが情報を提供して、誰でもがその情報を使えるのです。その内容が、正しいか正しくないか、必要か必要でないか、それを判断するのは、まさに、自己責任なのであります。著名なネット販売企業は、その商売のためにショップストアをテナントとして有料で間貸しするわけです。しかしながら、悪意の内容を見極める手法はまだ、完全とは言い難いのです。ネットショッピングのどこにリスクが潜んでいるのか、それは自らの学習で身に付けるしかありません。その一つは、常識的な状況判断です。ネットニュースやテレビで品薄な商品は、まさに在庫がない商品なのです。あるとすればプレミアを付けた再販の商品か、店舗販売用の商品で、かろうじて店舗在庫として残った商品でしかないのです。後者の場合はレアなケースです。だとすれば、プレミア付きの異常に高くなった商品を買うのか、代替品で間に合わせるのか、はたまた諦めるのか、それは自分の価値観での判断になるでしょう。さあ、どっち?くれぐれも詐欺商品をつかまぬようネットショッピングというものを勉強しながら活用してください。