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衣食足りずに礼節を欠く

2024.03.20

 日々様々なニュースが舞い込んできます。つい先日、日経平均株価が、史上最高値を記録しました。あの栄華を極めたバブル景気時の最高値をいとも簡単に、あっさりと更新したのです。えっ、と思わず不思議マークの声が出てしまいました。世界経済から周回遅れの状況にもかかわらず、なぜ最高値を記録してしまうのでしょうか。これまで物価は上がらず、給与水準は低迷したまま、一部の巨大企業を除いて、その企業業績もそう向上していない状況で、不思議なくらい株価は上がり続けています。これは、日本国内だけでマーケットが動いているのではなく、世界中のマネーが日本に集中してきているようなのです。なぜか。ひとつには、円安の影響があります。アメリカが主導する金利政策でドル金利が上がっているからです。当然、金利が上がると利息が高くなりますから、ドルを持っているほうがお金は増えるわけです。逆に、日本円のように超低金利であると銀行に預けても雀の涙ほどの利息しか付きません。そうなれば世界の債券市場では、ドルを買って円を売れば、より効率の良い運用が叶うわけです。現在、世界的に日本貨幣の値打ちは、約5割減の状態です。アメリカを例にとると、1ドルが現在は150円です。100円時代と比較すると、50%もお金の値打ちが増えているわけです。そうすると、海外からの旅行者がどんどん増えて、その旅行者たちが日本で思いっきり買いものをしていくのです。羨ましい限りですね。しかしながら、円安になっている現状で、もう皆さんも気付いていると思います。外食の値段が高くなっていませんか。そう、私たちの買い物が、何かにつけて、高くついているのです。食料品などは、大抵輸入に頼っている日本では、今までよりも五割増の商品を使わなくてなりません。当然原価率は上がり、それに伴い、飲食代金も値上げされているのです。ラーメンが1杯1,000円、昼定食も1,000円など、当たり前に見かけるようになっています。国内の生活環境は、一向に良くならず、諸外国の金融攻勢によって経済環境も改善を見ることができません。もちろん、我々庶民が世界経済を論じても、その生活が良くなるわけではありませんが、せめて国政を通じて何とか改善されないものかと思うのであります。金融政策においても日銀の英断があれば、ある程度、諸外国と丁々発止が可能ではないかと憂いてるのは私だけでしょうか。今こそ国民のためのカンフル剤が必要だと感じています。現在の国政による景気対策、経済対策は、先述した上場している企業に向けたもので、日本国内の大半を占める中小企業は、置き去りになっているのではないでしょうか。国民の生活は、世界情勢の中では決して貧困ではありません。日本人得意の中流は、維持できているように思います。しかしながら、他の国が潤って、日本が疲弊するような状況では国民の士気もどんどん低下していきます。その結果、経済活動に影響してどんどん国力が損なわれていくのです。他国と比べて教育環境も劣化しています。このように負のスパイラルから抜け出せない状況が続くと、いずれ、近隣国に侵攻される恐れも出てきます。未だかつて、日本が支配されることはありませんでしたが、島国だから大丈夫説は、吹っ飛んでしまいます。現状は、米国やNATO諸国との連携がありますが、はしごを外されないという保証はどこにも無いのであります。日本がどう進むにしても一国だけではどうにもならないのです。アメリカの大統領選もバイデン、トランプ、どちらが優勢であっても心もとない状況です。ロシア、ウクライナの戦争も全く先が見えません。イスラエル戦禍は不毛であります。このような世界情勢の下で、誰がどうかじ取りをしていくのでしょうか。不安なき若者たち、みんなを救うのはtiktokでもInstagramでもXでもないのです。現代の反面教師となり、情報過多社会に対して冷静な判断を下し、正しい勉強をしてほしいのです。老人社会の救世主として是非、日本を変えてくださいませ。