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ミクロの決死圏・COVID19との戦い編

2020.04.20

これまでの生涯の中で、これほど長く、重く、不自由な時間を費やしたことはなかったのではないでしょうか。これまで不幸な出来事は多々ありました。オイルショック、バブル崩壊、阪神大震災、リーマンショック、東日本大震災と、人々の生活を脅かし、奪いました。しかし、直面した人々は、日を重ねるにつれ、逆境に立ち向かい、そして、苦難を克服していきました。それが人間本来の強さだからです。しかし、この度の新型コロナウイルスは、まるで真綿で首を絞めるかの如く、長く、陰湿に日常を奪っています。それも世界規模で侵蝕を続けているのです。政治は右往左往するばかりで、経済はどん底に沈みつつあります。人々の心はストレスをため、どこにも行けない不自由さに笑顔を失いかけているのです。過去と少し違うのは、ネット社会になってしまったが故に、フェイクニュースは溢れ、なりすまし詐欺が横行しているところです。マスクや消毒用アルコールの高額転売、トイレットペーパーの不足デマなど、パニックを煽動する悪意の情報がはびこっているのです。群集心理というものは、不確かな情報と思いつつも、個人の立場から群集に迎合してパニックに乗ってしまうものなのです。今は欲しいものは豊富にある、しかし、もし無くなったらどうしよう、だったら今のうちにたくさん買って置いておこう、と思うのも無理からぬことなのですが、外出自粛の呼びかけにも平然と繁華街を闊歩する、平和ボケをした人たちと同じ線上にいるのは確かです。このようなネガティブな発想もポジティブな発想も人間の本性であることもまた、否定しようのない事実なのです。混乱を極める現状を少しずつでも回復してほしいと思います。私たちの日常生活の総てを元に戻してほしい、それが一人一人の切なる願いだと思います。それは、思い付きの布マスク配布ではないし、整合性の無いバラマキの現金給付でもないのです。学校を正常化してほしい、自由にスポーツ観戦したい、電車の中で咳やくしゃみをしても睨まないでほしい、それが今の切なる願いです。
オリンピックも先送りとなりました。プロ野球もJリーグもその他あらゆるスポーツイベントがスタートできずに苦境に瀕しています。本来、どのスポーツ選手も来たるべき目標に対して鍛錬を重ね、スケジュールを組み、本番に備えます。身体能力だけでメシは食えないのです。長い計画があってその日に備えるのです。しかし、今は全くその目途が立たないのです。激しい競争を勝ち抜いた東京2020の選手たちの落胆も想像に難くありません。4年間の集大成として極限の闘いを重ねて、あと数か月に迫っていた本番が1年延期となってしまいました。1年かどうか、これも不透明です。各選手は、その時までモチベーションを維持できるのでしょうか。どんなスポーツでもピークにもっていくのは大変難しいのです。極限の緊張を長期に持続することなど不可能なのです。あらゆるスポーツ選手は、その身体能力、鍛錬を求められるのですが、すべてに共通するのは、人のメンタル面なのです。いくら運動能力が優れていてもそれを出し切れないときは、メンタルが大きく作用しています。心の動きが勝敗を決めると言っても過言ではありません。どの種目の選手もさらに一年間その心身を鍛えていくのですが、どうか今年のままを出せるように祈ります。
できることなら再選考ではなく、現在決定している各選手が選ばれてほしいです。きっとその人たちは、1年が経過しても更に鍛えて再び活躍すると信じています。頑張れ、ニッポン、いや、世界の選手たち!