国民の存亡ここにあり

2022.02.22

皆さん、最近の体調は如何ですか。厳しい寒さとコロナ禍に翻弄されている毎日で、少なからず身も心も消耗しているのではないでしょうか。マスコミは、連日のようにオミクロン感染者数を大仰に伝え、我々庶民の恐怖心を煽っています。怖がらせば怖がらせるほどテレビの視聴率は上がり、新聞や雑誌の購読数も増えます。もちろん、感染を抑止する効果は相応にあるのですが、実のところは、恐怖心を煽るだけではなく、それ以上の安心感を与えて欲しいと思うのです。世の中全体が疑心暗鬼となり、マスク着用の是非、外食の是非、ワクチン接種の是非などが議論の中心になって、ギスギスした人間関係になってしまっているのです。医療従事者の皆さんが緊迫した状況に置かれているのは事実ですが、その根幹にあるのは、国の施策や地方自治体の施策が常に後手に回っているからとも言えるのではないでしょうか。三回目のワクチン接種にしても、治療薬の配備にしても、もっと迅速に処理できるのではないでしょうか。国政の背後には官僚社会が鎮座しており、自治体は、予算を得るがために国への遠望思慮が存在しているのです。一言でいうと国民不在の施策が存在しているのです。これは今に始まったことではありません。皆さんの周りで例えば体調不良になって診療を受けた場合、ドクターは薬を処方します。従来は、その医院に薬がおいてあり、すぐにその場でもらうことができました。今はどうでしょう。わざわざ処方箋薬局などという場所に行って、お金と引き換えに薬を受けとるのです。診療明細をよく見てください。そこに処方箋料という項目があります。そう、私たちは、二重に医療報酬を払っているのです。医院と処方箋薬局、二つの組織があるということは、二つの設備投資とそれにかかわる人件費が存在するのです。もちろん、利益構造も2カ所です。分業制だと言われればそれまでですが、あまり必要ではないかもしれない薬を飲まされながら、医療分野に過大な貢献を余儀なくされているのです。そのコストは、働く人々の社会保険料で賄われているのです。法律に基づいた施策であるから、私たちは、為されるがままですが、こんな状況は他にもたくさんあるのです。サプリメント、これ、違和感なく聞きなれた言葉ですよね。この様々なサプリメントは、薬事法に抵触しない分野の「薬まがい」なのです。膝が痛いとグルコサミンサプリ、血圧が上がるとサプリ、血糖値が上がるとサプリ、目がかすむとサプリ、おなかが出っ張るとサプリなど、まるで宇宙食や未来食の如くの形態で、普通に何の制約も要らず販売されているのです。いわゆる生活習慣病がメインターゲットなわけです。気の病がターゲットなのです。この分野には、知名度の高い洋酒メーカーや一部上場の食品メーカー、あろうことか製薬会社も多々製造販売しているのです。医者に行って病名を言われ、薬を処方されて本来はそれで完結です。しかし、もっと手軽に健康を回復したいという貪欲さと、お手軽さが魔法にかかったようにサプリへ向かわせるのです。もう一つ、最近多いのは、「特定保健用食品」という名の飲食物であります。この表示をするには、製造販売者がお役所の、消費者庁の許可が居るのです。しかしながら、これらはスーパーの店頭に並べられて誰でも買うことができるのです。薬事法上の薬には、用法を間違うと生命にかかわるものもあります。しかし、サプリやトクホはいくら飲んでも食べても死ぬことはありません。多分?そうでないと簡単に売れないのです。ダメもとでみんな買うのです。そして、ろくに効果が見えず、飲まずに貯まってそして定期購買の解約に至るのです。ああ、これも人間のさがなのでしょうか。はて、誰のことでしょうか・・・以前に管理栄養士である娘に言われたことがあります。サプリなんかに頼るよりも、バランスよく好き嫌いをせずに三食食べればサプリはいらないと。おっしゃる通りであります。