月別: 2025年11月

DXの蜘蛛の糸

2025.11.20

このごろの周辺の生活環境を見渡しました。そうすると、いつの間にか周りには、デジタルコンテンツ、機器が溢れ返っていました。先ごろ終了した日本シリーズのチケット購入に際しては、そのチケット抽選のエントリーを、ネットを通じて行いました。そして運よく当選した分は、その購入をローソンのロッピーという機械で行います。その際には、多くの数字を自分の手で打ち込みます。次に、その支払いは、クレジットカードで行うわけです。なんともまあ、ほぼ人の手を介さなくても購入できるのです。観戦には電車で向かいます。改札は無人です。自動改札に交通系のカードかざします。そして、電車に乗るのですが、この時にほっと一息つけるのです。なぜか。電車の運転士と車掌さんはまだ?人間だからです。そして、乗っている人たちも人間だからです。この光景は、昭和の時代から変わっていないのです。変わったのは、車掌のアナウンスに、自動音声が使われるようになったことです。そして、英語等の翻訳アナウンスが盛り込まれたことです。しかし、それはそれでよいのですが、駅名の翻訳アナウンスが外国言語訛りになっていることに違和感を覚えるのは、私だけでしょうか。文字ではうまく言い表せませんが、前後の外国言語にイントネーションを合わせるような表現なのです。あえて表現すると、例えば、トウキョウは、トゥウキヨウみたいな。字の通りに読んでくださいね。あっ、それは、どうでも良いのですが、デジタル化は、ノンストップで進んでいるのです。球場に入る際も、チケットの半券はもぎりません。バーコードやQRコードを読み取るだけです。しかし、どういうわけか係員は、相当数スタンバイしているのです。そう、提示の仕方が分からない人も結構居るわけだからです。そのコスト、無駄だと考えてしまうのは、余計なことなのでしょうかねぇ。次に、球場に入って座って速攻、ビールの注文です。さすがにビールの売り子さんはロボットではなく、人間なのであります。ここでもデジタル機器は、しゃしゃり出てきます。私は、現金で払うのですが、他の人は、例の「paypay」とかクレジットカードも大丈夫なのです。売り子さんたちはみんな、ハンディターミナルを携帯しているのであります。近未来、この売り子さんたちもロボットに替わっていくのでしょうか。おーい、と呼ぶ合図は、ロボットのセンサーが感知して通路を登ってくるのです。注文は、ロボットの前面についている注文画面を入力するのです。そして支払いは、デジタル通貨で完結するのです。ビールの受け取りは、小型化されたサーバーで自動的に注がれ、ピッと鳴れば自分で取るのです。いやあ、そんな想像するのは、非常に空しいですね。本来球場に出向いてゲームを見るという意義は、その球場独特の臨場感と、あらゆる飲食時の販売員とのコミュニケーションなのではないでしょうか。いや、しかし、そんなロボット化、オートメーション化は、着実に、確実に出現していっているのです。大量生産の工場では、8割方ロボット製造ではないでしょうか。2000年の初めころ、総てがコンピュータを活用した仕様に変更され、人間の仕事がことごとく削減されて、相当数の失業者が出ると言われていました。その時点で、自分たちも想像は出来ましたが、そこからの20数年で、これだけデジタル化されるとは思い及びませんでした。しかし、その失業者が増えるという未来社会は、まだ継続していると思うのです。いちばん想像できることと言えば、交通機関の運転手やタクシーの乗務員、トラックバスの乗務員などは、仮にそれぞれの車両が、その自動運転が可能なものになれば何百万、いや、何千万人もの失業者を出してしまうのではないでしょうか。駅員の数も減り、銀行員はATMになり、スーパーのレジ打ちは、セルフレジを自分でやることになり、そして、我々にはもっと恐ろしい、ガソリンスタンドの無人給油化など、生活環境が激変する可能性を秘めているのです。その時期は、すぐそこなのです。豊かさは自動化によってもたらせられるのか、自動化によって生活費用の軽減が実現できるのか、そして、AIは人間の理性、思考を越えられるのか、もう想像する領域を超えているような気がします。だから、歳をとってもまだまだ学ぶ必要がありそうです。

※ DX → Digital Transformation