月別: 2025年7月
地球は青かった
2025.07.20
あっという間に梅雨が明けてしまいました。降りすぎても困る雨ですが、少ない雨量になるのも困りものです。案の定、日照が強すぎてコメの生育が阻まれたり、サクランボの実のなり方に異変が起こり、不作のようです。この先も天候による影響は、農作物に多大な影響を及ぼすことになるかもしれません。昨年来のコメ価格の高騰など、一旦は備蓄米の放出政策などによって価格を下げたものの、再び不作による価格の変動が顕著になる可能性があります。それ以上に危惧されるのは、暑さによる熱中症に関わる脅威です。6月下旬においてもうすでにその気温が、猛暑日となる35度以上を示しており、その状況が、9月いっぱいまでの3カ月も続くことを想像すると、最早、不安でしかありません。近年、熱中症対策は、様々な暑さ除けグッズや飲料によってその予防策が工夫されていますが、いまや、平穏な日常の中で、突如として熱中症に至る事象には事欠きません。プールや海で遊泳中に、汗を大量にかいていることに気づかず熱中症に至るケースや、室内であると安心してしまい、水分補給を十分にできないまま、突然熱中症に至るケースなどが頻発しています。玄関前に打ち水をしたり、風鈴を掛けて涼やかな音色で涼を得ていた昭和の風景は、もう過去の幻になってしまったのでしょうか。かき氷や冷えたスイカを食べて、その暑さを凌ぐためのひと時の清涼感を得ていた時代は、もう過去のものなのでしょうか。近年、地球自体の温暖化が進み、著しい環境変化が起こっています。北極の氷が解け、氷河さえも著しい現象に見舞われているとのことです。温暖化ということ自体の見解は、諸説ある地球の現状のひとつに過ぎないという論評も存在します。地球の歴史をたどると、熱帯期もあり氷河期も存在しています。だから、今後の地球の歴史の積み上げの中では、この温暖化も一過性のものなのかもしれません。いずれまた、氷河期を迎えるかもしれないのです。しかし、地球の現状を考えると、自然の摂理というよりも人間が作り出した人為的な環境変化なのではないでしょうか。日常を快適に過ごすために、冷房や暖房の技術を産み出して、その源であり地球の財産でもある石油資源や鉱物資源を大量に利用しているのです。最近よく耳にする「レアアース」や「レアメタル」というものは、今の産業や我々の生活に欠くことのできないものになっています。レアアースとは、鉱物から抽出される金属のうち、31鉱種あるレアメタルのなかの17種類の元素(希土類)の総称です。1794年にスウェーデンで発見され、極めて希少な物質と考えられたことから、レア(希少な)アース(土類)と名付けられたそうです。そもそも世の中には多くの金属があり、さまざまな用途で使われているのです。そのうち代表的なものが、「ベースメタル」、「貴金属」、「レアメタル」の3つであります。鉄や銅、亜鉛、鉛、アルミニウムなどのように生産量も使用量も多いものが「ベースメタル」、金、銀、プラチナやパラジウムなど希少で耐腐食性があるものが「貴金属」と呼ばれています。本来これらの鉱物資源は、地球創生に基づく、何れ起源を発する我々人間への財産になるものであったはずです。しかしながら、英知の塊である人間は、これらの財産を片っ端から掘り起こし、人間への活用のみならず、その利権と共に、私利私欲の目的物と化して物欲の渦中に溺れこんでいくわけです。要するに、人間の快適性を得るがための代償であり、その目的のための取引物なのです。それが原因となり、資源の獲得競争が国同士の紛争を招き、宗教の違いに端を発した紛争にも起因していくのであります。この先地球はどうなるのでしょうか。各国の国民生活はどう変遷していくのでしょうか。世界の国々が横並びで平和を求めていくのでしょうか。それとも大国になることを欲して、或いは、自国だけの平和、利益を考えて協調を欠く唯我独尊でごり押しを続けるのでしょうか。その渦中で我が日本国は、どのような存在になっていくのでしょうか。南無阿弥陀仏なのであります。