年: 2019年

誠実から信頼へ

2019.12.20

冬将軍の到来と共に、師走の時期となりました。平成から令和にバトンタッチされ、西暦では何の違和感もない日々でしたが、元号を聞くとやはり、新しい時代になったという実感があります。生前での退位ということもあり、即位の儀式も我々国民として新鮮な気持ちで、報道を見聞することができました。この1年を振り返って誰しも良いこと、悪いこと、嬉しかったこと、悲しかったことが有ったことでしょうが、1年の月日は、万人に平等であったこともまた、現実でありました。そんな1年を皆さんはどのように振り返るのでしょうか。そう、十人十色ですが、師走は1年の自分の総決算の時期なのかもしれません。除夜の鐘を聴くまでに終えておきましょう。

さて、世間では、天皇陛下の即位以外に、今年も様々な出来事がありました。某女優の薬物疑惑による芸能界の大混乱、某コメディアンによる脱税疑惑や反社会的勢力との交際疑惑、国際的にはお隣国とのドタバタ、米中の貿易紛争など、あまり明るい材料がなかったような気がします。当社においても、社内社外のトラブルに見舞われ、余計な労力を費やしました。そもそも、そんなトラブル、争議はなぜ起こるのでしょうか。人間の性と言ってしまえばそれまでですが、明らかな原因が有るわけです。何かというと、人間の不誠実が存在するからです。不誠実とは何か。正しいことを正しく行わないことです。例えば、仕事でもプライベートでも伝えなければならないことを伝えない、とか、起こってしまったトラブルを無かったことで処理してしまうようなことです。また、同じ過ちを繰り返すことも同様です。いわゆる悪意です。自分自身でこのようなことが有ってもそれは、自分自身を窮地に追いやるだけで済めばよいことですが、周囲に迷惑をかけるようなことになりかねないのです。仏の教えでは、悪人も善人も極楽浄土には行けるようですが、それは死後の世界で、現実社会ではそうはいきません。自分自身が迷惑をかけて心苦しくなることはもちろん、迷惑をかけた人々に心労や実害を与えてしまうことは、有ってはならないことだと思うのです。誠実であること、それは、社会生活の中で最も大切なことと思います。自分の中に誠実さがあれば、何事にも努力できると思います。決して今のままで良いとは考えないと思います。今日が悪くても明日は少しでも良くしていこう、今日はできなかった仕事を明日は少しずつでもできる努力をしよう、できないときは人の助言を得るように聞いてみよう、など、ポジティブな発想であらゆることに取り組んで行けると思います。また、仮に誰かにおとしめられたとしても報復をするのではなく、コンプライアンスを以って対処するのが賢明です。時節柄、間もなく忠臣蔵の討ち入りの時ですが、現代ではその手法は馴染みません。現在進行中の非社会的勢力同士の抗争ではないのです。人間である限り、魔がさすこともあるでしょう。しかし、そこで不誠実であることを気づかなくてはならないのです。そして、繰り返さないことです。某女優も某コメディアンもきっと反省?していることと思いますが、有名人であろうがなかろうが、是は是、非は非。そして罪は罪です。来年に向けても我々は、誠実であることを旨に、進んでいきましょう。努力は人を裏切らない、練習は嘘をつかないと言いますが、前進あるのみ、しっかり前を向いて歩んでいきましょう。今年1年、間もなくノーサイド。1年間お疲れさまでした。冬将軍に負けぬようご自愛を。